日立ソリューションズは、社会生活や企業活動を支えるソリューションを提供し、持続可能な社会の実現に取り組んでいます。

ニュースリリース

2021年3月26日
株式会社日立ソリューションズ

早稲田大学と日立ソリューションズが
「AI最新トレンドから考える未来社会データ活用セミナー」を共同開催

データ倫理とセキュリティの観点からビッグデータとAIの活用を考えるセミナーを実施

 学校法人早稲田大学 データ科学センター(所在:東京都新宿区、所長 松嶋 敏泰)と、株式会社日立ソリューションズ(本社:東京都品川区、取締役社長:星野 達朗/以下、日立ソリューションズ)は、2021年3月4日、「AI(人工知能)最新トレンドから考える未来社会データ活用セミナー」を学生向けにオンラインで共同開催しました。本セミナーに99名が参加しました。
 セミナーでは、データサイエンス分野の次世代人材育成を目的に、セキュリティやデータ倫理の視点でビッグデータとAIの活用を考える基調講演やパネルディスカッションを行いました。
 主に医療分野におけるデータ倫理を産学連携で研究する早稲田大学 横野 恵 准教授や早稲田大学院で医療分野における機械学習活用の研究に取り組む学生に加え、日立ソリューションズのシリコンバレーにある拠点にてトロント大学とAIに関する共同研究に取り組む社員、ホワイトハッカーやセキュリティコンサルタントを務める社員が登壇し、「データ活用のためのデータ倫理と法・情報基盤の整備」をテーマとしたパネルディスカッションを行いました。
 登壇者が、世界におけるデータ活用の動向や必要なスキル、国内でデータ活用を加速させるための課題などについて、ディスカッションするとともに、参加者もアンケートで意見を投稿するなど、次世代を担う学生たちが未来の社会のデータ活用を考える機会となりました。

■ セミナー実施の背景と目的

日立ソリューションズは、長年にわたるセキュリティ事業で培ったノウハウを次世代人材育成に生かすことを目的に、早稲田大学と学術協定を締結し、2019年から情報セキュリティの授業を実施しています。
 昨今、AIやIoT、ビッグデータなど、技術の進歩に伴い、世界的にデータの利活用が本格化する一方で、プライバシー侵害やサイバー攻撃によるセキュリティの確保が課題になっています。
 プライバシー侵害においては、2017年5月に改正個人情報保護法が全面施行され、2018年5月に欧州でGDPR*1が施行されるなど、個人データの法的保護を強化する動きが世界的に広がっています。そのため、企業はデータを取り扱う上で、法律や規制を守るだけでなく、倫理的な取り組みやその基盤となる考え方(データ倫理)が必要であるという認識が広がっています。
 そこで、日立ソリューションズは早稲田大学とともに、産学連携でデータ倫理を研究する横野准教授や、世界の最先端のデジタルテクノロジーを研究するトロント大学との共同研究に取り組む社員、ビジネスの最前線でセキュリティの課題解決に取り組む社員による「AI最新トレンドから考える未来社会データ活用セミナー」を実施し、次世代を担う学生たちとデータ活用を安全に促進するための方法について、考える場を設けることにしました。

*1 General Data Protection Regulation:EUにおける個人情報保護のための規則

■ 「AI最新トレンドから考える未来社会データ活用セミナー」について

両者は、サイバーセキュリティ月間の2020年3月4日、学生を対象にセミナーを開催しました。

<講演(1):日立ソリューションズ トロント大学とのAI共同研究、シリコンバレー最新トピック>

 講演(1)では、日立ソリューションズ 技術革新本部 AI CoEの大峡光晴より「トロント大学とのAI共同研究、シリコンバレー最新トピック」をテーマに講演を行い、新事業創生に向けた研究内容やシリコンバレーの最新トピックスを紹介しました。

<講演(2):早稲田大学 セキュリティとデータ倫理>

 講演(2)では、早稲田大学社会科学総合学術院 横野 恵 准教授より、「セキュリティとデータ倫理」をテーマに講演を行いました。
 横野准教授の講演では、データ倫理に関する基本的な考え方や国内外の動向などを紹介しました。


講演を行う大峡


講演を行う横野准教授

<パネルディスカッション:データ活用のためのデータ倫理と法・情報基盤の整備>

 パネルディスカッションでは「データ活用のためのデータ倫理と法・情報基盤の整備」をテーマに、議論を行いました。日立ソリューションズ セキュリティエバンジェリストの扇 健一をモデレータに、パネリストとして早稲田大学 横野准教授、同学 先進理工学研究科 落合 慶氏、日立ソリューションズ ホワイトハッカーの米光 一也、大峡が登壇しました。
 「データ活用において利便性とリスクは、私たちがどのような社会像を望むか考えることが重要である」「企業においてデータサイエンティストなどのデータ活用人材の不足やビッグデータを扱う管理コストの負荷は課題」「フェデレーテッドラーニングや暗号化などセキュリティ技術の活用は期待できる」「データ活用においては、事業者主体で取り組みを先行し、政府が後押しする形になるのではないか」「ガイドラインを作って守るだけでなく、継続して改善することが重要だ」といった議論がなされました。
 AI最新トレンドから考える未来社会データ活用というテーマに興味を持つ学生が多く、アンケートでも本セミナーの聴講により、データ活用への期待の声が増加する結果となりました。


パネルディスカッションの参加者

■ 参加者からアンケートで寄せられた声・感想

講演について、アンケート回答者全員から有意義だったと回答があったほか、以下の意見が得られました。
・内容がとても面白く、データを扱う未来にとってとても参考になる話でした。
・データ活用とプライバシーの保護の両立をどのようにしていくかを考えるいい機会になりました。
・難しい単語が出てきましたが、トロント大学とのAI共同研究のプロジェクトは聞いていて、非常に面白かったです。
・定量的なデータと照らし合わせて社会がデータに対しどのような捉え方をしているかとても興味深かったです。

■ セミナー開催概要

テーマ:~トロント大学との共同研究、シリコンバレー発!~
「AI最新トレンドから考える未来社会データ活用セミナー」
URL:https://www.waseda.jp/inst/cds/news/1619
日時:2021年3月4日(木)10:00~12:10
形式:オンライン(Zoom)にて開催
主催:早稲田大学データ科学センター
   株式会社日立ソリューションズ
共催:早稲田大学高度データ関連人材育成プログラム

■ 日立ソリューションズと早稲田大学との取り組み

早稲田大学 データ科学センターは、AI、IoT、ビッグデータなどのデータサイエンス分野における高度な専門知識を持つ人材育成に取り組んでいます。
 日立ソリューションズは、セキュリティ分野で、AI(人工知能)や生体認証などを活用し、コンサルティングからシステム構築、運用、教育まで、企業のニーズに合った最先端のソリューションをトータルに提供してきました。
 日立ソリューションズは、セキュリティ事業のノウハウを次世代人材育成に生かすことを目的に、ホワイトハッカーやセキュリティコンサルタントが講師となり、「情報セキュリティの現場論」の講座を正規科目として2019年から毎年実施しています。2020年2月にはセキュリティをはじめとするデータサイエンス分野の人材育成および産学連携促進を目的に学術交流協定を締結しました。2020年2月には、「巧妙化するサイバー攻撃、ビジネスメール詐欺をAIで守れるか」をテーマに、シンポジウムを共同開催しました。
 さらに、日立ソリューションズは、データサイエンスに関わる産官学連携による社会課題解決を目的に設置しているコンソーシアムにも参画しています。その中で、データサイエンス分野の実践的な教育機会としてインターンシップを実施するほか、社会人が専門知識を取得するために学び直しをするリカレント教育においても、教育プログラムの開発・運用に協力していきます。さらに、日立ソリューションズは、早稲田大学の幅広い専門分野の教員や研究者との交流を図り、高度情報社会を支える最先端のセキュリティの研究に取り組んでいきます。

■ 講座「未来社会を創るセキュリティ最前線」について

日立ソリューションズは、2019年から毎年、早稲田大学のデータ科学センターの正規科目として、セキュリティの基本知識と実践的なスキルを学ぶことを目的に授業を実施しています。
 授業では、第一線で活躍するホワイトハッカーやセキュリティコンサルタントが講師を務め、企業が直面するセキュリティの課題やその対策について、ケーススタディやハッキング体験などを通じて行われ、2020年はオンラインで実施しました。来年度は6月より「未来社会を創るセキュリティ最前線」を開講する予定です。

■ 早稲田大学と日立ソリューションズによる対談「デジタルトランスフォーメーション(DX)を担う次世代の人財について」

日立ソリューションズの社員であるホワイトハッカーとセキュリティコンサルタントが、早稲田大学データ科学センターの小林 学教授と須子 統太准教授とともに、DXを担う次世代の人財について対談を行いました。
URL:https://digitaltrend.hitachi-solutions.co.jp/contents/000177.php

■ 日立ソリューションズのセキュリティ事業

日立ソリューションズは20年以上、官公庁や、金融、製造、流通など、さまざまな業種の企業に向けて、エンドポイントからネットワークまで、セキュリティの課題解決をトータルに支援してきました。その対象は、情報セキュリティから制御セキュリティ、クラウドサービス、IoT分野まで多岐にわたります。
 情報漏洩防止ソリューション「秘文」などの自社製品に加え、AIを活用した次世代マルウェア対策製品BlackBerry Protectなど、海外の先進企業と連携した、アライアンス製品もいち早く提供してきました。
 さらに、「社内セキュリティスキルコンテスト」などのさまざまな施策や日立グループの教育制度を活用し、高度セキュリティ人材を育成しています。
URL:https://www.hitachi-solutions.co.jp/security/sp/

■ 日立ソリューションズの社会貢献活動

お問い合わせ
ニュースリリースに関する
お問い合わせ・ご相談など

WEBからのお問い合わせ

資料請求・お問い合わせ

<報道機関からのお問い合わせ先>

担当部署:経営企画本部 広報・宣伝部
担当:多田、安藤
E-mail:koho@hitachi-solutions.com

※ 本文中に記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。

AdobeReader

PDFファイルをご覧いただくには "Adobe Reader"が必要です。
最新版はAdobe社のWebサイトよりダウンロードできます。(無償)

お問い合わせ ニュースリリースに関するご質問・ご相談など

WEBからのお問い合わせ

資料請求・お問い合わせ