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営業戦略の立て方と実行計画に落とし込む際のポイント

2025年2月7日

同業他社を参考にする、現場の経験から検討する、トップの一声で決まるなど、営業戦略の立て方は企業によってさまざまで、一つの正解があるわけではありません。しかし、変化の激しい時代の中で継続的な成長を望むならば、市場動向や自社の強み・弱みを客観的に把握したうえで営業戦略を立てることは欠かせないでしょう。

ここでは、営業戦略とその実行計画を作成するうえでの有効な考え方、また、戦略の立案と実行において効果的に活用できるツールについてご紹介します。

営業戦略とは

「営業戦略」とは、企業の中長期的な営業目標を達成するための基本方針のことです。営業戦略の立案とは、自社の商品やサービスをどの市場のどの顧客層をターゲットに、どのように提供して営業目標を達成するのかを決めることです。

例えば、翌年度売上20%アップと設定した営業目標を達成するために「富裕層に向けての新たな高付加価値サービスを提供する」といった大きな方針を決めることが営業戦略の立案にあたります。

営業戦術との違い

営業戦略と似た用語に「営業戦術」があります。この2つは混同されがちですが、営業戦術は営業戦略のもとで決定し実行するものです。ただ、この2つはそれぞれに密接な関係を持ちます。

営業戦術とは、営業戦略で決められた方針を細分化して具体的な施策に落とし込んだものです。先ほどの営業戦略の例に当てはめると、「富裕層のニーズを調査し新しいサービスを開発する」「グループ会社を活用して新規チャネルを開拓する」など、営業戦略を実現するためのアクションが営業戦術に相当します。

営業戦略を立てる基本プロセス

それでは、営業戦略を立てる際の基本的なプロセスを見ていきましょう。

自社が参加している市場と競合の把握

まずは営業目標を明確にしたうえで、自社が参入している市場や顧客の環境を把握します。営業目標については後の分析結果によって調整が入ることがありますが、把握すべき市場や競合は最初の段階で明確にしておく必要があります。市場全体の規模や動向、成長率、競合の状態などについて、客観的な分析が可能な定量データや発生事例を集めましょう。顧客目線で見た市況(商品の選択肢は多いのか、顧客主導で選びやすいのかなど)についても調査します。

自社の強み・弱みの洗い出し

次に、自社の営業活動について定量的な分析を行います。営業活動に費やした工数や費用に対して得られた成果(売上や利益)を評価し、あわせて顧客満足度やクレーム件数、営業活動の中で拾い上げた声、アンケート結果などをもとに、顧客目線からの定量的・定性的分析を行います。

このような分析を通して、自社の現状での強み・弱みがどこにあるかを洗い出します。

受注確度の向上については以下の記事で詳しく解説しています。

受注確度とは?管理する際のポイントや基準の選定方法などを解説

現在の課題の洗い出し

市場と自社の分析を行い、営業課題を明らかにします。現在の自社の営業活動は市場や顧客のニーズに合っているか、さらに強みを生かすには、また弱みを克服するにはどうしたらよいか、リソースの不足や無駄はないかなどの視点から課題を抽出していきます。

営業戦略を策定する

以上の分析結果をもとに営業戦略を立案します。ターゲット層や提供する商品・サービス、競合に勝つための方法などについて、全方位的な戦略をあげるよりも自社が優位性を持っている商品や方法を突き詰めて決定しましょう。また、営業戦略はできるだけシンプルなキャッチフレーズで表現することで、社内に浸透しやすくなります。

そのうえで、営業目標について定量的な評価指標(KPI)を設定し、測定方法とその評価方法についても決定します。

営業戦略を実行する際のポイント

営業戦略を立案した後は営業戦術へと細分化し、実行計画の形に落とし込んでいきます。その際に押さえておきたいポイントを確認します。

営業戦術の策定

営業戦略のもとに中長期的な営業目標を達成するための具体的な活動を計画します。例えば、1年後に売上20%アップとのKPIに対して「ターゲットとして富裕層を重視して高付加価値サービスを提供する」といった営業戦略を取る例では、

  • ターゲット層となる顧客候補リストを作成する
  • 新しい高付加価値商品を開発する
  • 顧客との新しいコミュニケーション方法を開発し研修を行う

などさまざまな営業戦術が考えられます。

評価指標(KPI)の設定・共有

営業戦術として計画したそれぞれの活動について定量的な評価基準(KPI)を設定・共有します。全社レベルの大きなKPIは、組織、チーム、場合によっては個人レベルまでブレイクダウンしていきます。これにより、KPIがツリー状に構成され(KPIツリー)、それぞれのレベルでの目標と関連性が明確になります。

評価指標(KPI)の見える化

決定したKPIは、進捗がわかるように可視化します。また、KPIのモニター方法、つまり、いつどのように評価するかの方法も決めておきます。施策ごとの効果検証を継続的に行うための準備です。

効果検証の実施

KPIをモニターして、定期的に施策の効果を検証します。施策の実施途中において目標との乖離が大きいものに関しては、その原因を明らかにしたうえで改善を施します。

営業戦略・営業戦術の立案に便利なフレームワーク

営業戦略や営業戦術の立案における情報分析では、よく知られたフレームワークから自社に合ったものを選んで活用するとよいでしょう。

市場を俯瞰したいとき

市場を俯瞰したいときは、3C分析や5F分析を活用しましょう。

3C分析

3C分析では、市場・顧客(Customer)・競合(Competitor)・自社(Company)の3つのCを分析することで、自社を取り巻く環境を把握します。

  • 市場・顧客の分析:自社が参入している市場は成長しているのか、顧客のニーズはどこにあるのか。マクロ視点から市場全体の動向やそこでの顧客の動きを把握します。
  • 競合の分析:どのような競合があるのか、競合他社の事業展開はどのようなものか。競合は必ずしも同業他社とは限りません。自社の競合を広く客観的に把握して、自社の分析につなげていきます。
  • 自社の分析:自社の強み・弱みはどこにあるのか、市場での自社の評価はどういうものか。売上、収益率、シェアや販売チャネル、サプライチェーン、技術力、組織力などのファクトを捉えて、自社の強み・弱みを明らかにします。

さらにB2Bの場合、顧客の3C分析も行い顧客理解を深めると、営業戦略や営業戦術を立案するうえで有効です。

5F分析

5F分析(ファイブフォース分析)は、自社および自社製品・サービスの外的脅威を洗い出して分析し、自社の競争優位性を探るために効果的です。

5つの脅威(競合他社・新規参入者・代替品・売り手・買い手)について分析して収益をあげる方法を導き出し、営業戦略・営業戦術につなげます。

自社の強み・弱みを分析したいとき

自社の強み・弱みを分析したいときは、SWOT分析、4P分析がおすすめです。

SWOT分析

SWOT分析は、自社の製品やサービスを市場や競合と照らし合わせて自社の強みや弱みを洗い出し営業戦略や営業戦術を立てるのに効果的です。

まず、自社の製品やサービスについて、内部環境におけるプラス面とマイナス面であるS(Strength:強み)とW(Weakness:弱み)を洗い出します。さらに、外部環境におけるプラス面とマイナス面であるO(Opportunity:機会)とT(Threat:脅威)を挙げていきます。

次にクロスSWOT分析を行います。S(強み)x O(機会)など表内の4つの象限での営業戦略・営業戦術を検討していきます。

内部環境
S(強み) W(弱み)
外部環境 O(機会) 強みを発揮して機会を増やす 弱みを克服して機会を作り出す
T(脅威) 強みを利用して脅威を回避する 弱みを抑えて脅威を最小限にする

4P分析

4P分析では、4つのP=商品(Product)・価格(Price)・流通(Place)・販促(Promotion)においてそれぞれ競合と比較し、自社製品の強みと弱みを分析します。4Pは関連した項目であり、最終的には各分析結果を整合性のある形で統合します。

サービス業においては、上記の4Pに次の3つのPを加えた 7P分析 を行うことがあります。

  • 人(People)
  • サービス提供プロセス(Process)
  • 物的証拠(Physical Evidence: デザイン、レストランの星の数、口コミや推薦文、産地・トレーサビリティ証明など)

顧客理解を深めたいとき

AIDMA、AISASを活用すると顧客理解を深めることができます。

AIDMA

AIDMA(アイドマ)は、消費者の標準的な購買行動を把握するのに活用できます。消費者が商品やサービスを認知してから購入するまでの一連の行動であるAttention(認知・注意)・Interest(関心・興味)・Desire(欲求)・Memory(記憶)・Action(行動)をモデル化したものです。マスメディア広告によって消費者の購買欲求を生じさせ、購買行動へ導くまでのプロセスとして活用することができます。

AISAS

AISAS(アイサス)も、消費者の購買行動を把握するのに活用できる購買行動モデルです。Attention (認知・注意)・Interest(関心・興味)・Search(情報検索)・Action(購入)・Share(情報共有)の頭文字を取ってこう呼ばれています。

AIDMAに対し、AISASには「情報検索」や「情報共有」が含まれています。特にインターネット経由での購買行動を把握・分析するのに有効です。

営業戦略立案を効果的におこなえるツール

営業戦略の立案・営業戦術の実行においては、最新の顧客や市場の情報、営業活動に関する進捗・結果などの情報を一元的に管理して可視化し、タイムリーに分析できることが重要です。

ここでは、さまざまなデータを営業戦略立案に役立てることができる効果的なツールをご紹介します。

Sales Cloud

営業戦略とその実行計画を作成するには、組織全体における営業活動の進捗や実績・計画を把握し、分析できることが重要です。

クラウドベースの営業支援・顧客管理システム Sales Cloud では、顧客情報や案件情報を一元的に管理し、営業の進捗や結果・今後の営業予定・売上予測・敗因などを可視化できます。チームやプロジェクト、会社全体で情報や知見を共有できるため、部門・販売パートナーとの連携強化にも効果を発揮します。

Sales Cloudの詳細はこちらからご確認ください

Account Engagement(旧Pardot)

Account Engagement(旧Pardot)は、サイト上で取った行動をもとにリードのスコアリングを行うため、確度の高い見込み客の行動分析が可能になり、営業戦略の立案に貢献します。

Account Engagement(旧Pardot)の詳細はこちらからご確認ください

uSonar

営業戦略・営業戦術の立案に際し、市場や顧客についての精度の高い分析を行うには、情報の質と量両方が求められます。

uSonar(ユーソナー)は、日本最大級の企業情報データベース LBC と連携してデータの精度向上と分析に有用な属性データの充実が図られた、クラウドベースの顧客データ統合ツール(CDPツール)です。工場や事業所の情報など、ほかのツールでは対応することが難しい領域まで網羅しています。

また、Salesforceなどの各種SFA(営業支援)・CRM(顧客管理)・MA(マーケティングオートメーション)ツールと連携することで、高い精度のデータにもとづいたマーケティング活動や戦略的な営業活動が可能となります。

uSonarの詳細はこちらからご確認ください

Tableau

セルフBIツールである Tableau は、営業関連データを分析・可視化するために有効です。鮮度の高いデータをさまざまな角度から分析できるため、営業戦略・営業戦術立案におけるタイムリーな意思決定に役立ちます。

SFA/CRM 以外の企業内データの分析・可視化においても、Tableau は広く活用することができるツールです。

Tableauの詳細はこちらからご確認ください

記事のまとめ

変化の激しい時代や市場において営業戦略を立案し実行計画に落とし込むには、大量の情報を分析したうえでタイムリーに意思決定を行うことが求められます。
その意思決定の必要となる複雑かつ大量なデータを管理・分析するためには、ツールを効果的に組み合わせ活用することが欠かせません。企業の長期的な成長に向けて営業戦略の立案を確実に行うためにも、ぜひここでご紹介した各種ツールの活用をご検討ください。

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