ページの本文へ

Hitachi

ワークスタイル変革ソリューション

コラム

社員の柔軟な働き方 第4回
テレワークの課題を解決する「就業管理方法」とは?

テレワークで課題となる「就業管理」

場所を選ばず、また時間にも縛られずに働くことのできるテレワーク。導入企業の割合は2016年時点で13.3%*ですが、柔軟な働き方の支援として導入する企業が増加傾向にあり、テレワークへの期待が高まっています。しかし、テレワークを導入している企業では、制度に関する課題を抱えているケースがあるようです。例えば、適切な労務管理や人事評価、テレワークに対応した社内制度作りなどが挙げられています。実際にテレワークを導入して、運用している場合、これらの課題をどのように解決しているかご存知でしょうか?ここでは具体的に「テレワーク導入における制度」の点で直面しがちな3つの課題と企業による解決方法をご紹介します。
*データ引用元:平成29年版 情報通信白書(総務省)「通信利用動向調査」
1)社外でもきちんと仕事をしているか不安
テレワークでは、当然ながら社外で社員が働きます。そのため、スタッフの働きぶりを管理する側からは目の前で見ることができません。例えば、自宅で働くスタイルの場合、そこには仕事とは関係のないものがたくさんあります。プライベートなことに目が向いてしまい、仕事が疎かになるのではないかと管理する側も懸念していることがあるようです。働く側はしっかり自制する必要がありますし、管理する側は“見えない“ことによる不安が拭えません。
2)労働時間を管理しづらい
フルフレックス制などを除き、多くの企業では就業時間が決められています。しかしテレワークでは、「何時から何時まで仕事をするか」が曖昧になり、管理がしにくくなります。例えば朝起きてすぐ仕事を始めることもできますが、逆に家事などに追われて昼頃にやっと机に向かえるという場面もあるでしょう。実際に社員がどれだけの時間働いているのか、テレワークでは管理しづらいのです。またテレワークだからこそ、周囲を気にせず長時間働いてしまい、労働時間が大幅に増加してしまったというケースもあるようです。
3)上司や周りとのコミュニケーションが不足しがち
テレワークでは、他社員とのコミュニケーションが希薄になりがちです。そのため、自分の仕事が期待に応えられているのか、あるいはテレワークという勤務形態が他からどう見られているのか、客観的な評価が得られにくいのが現実です。上司や周りからの評価が気になってしまうと、仕事に身が入らなかったり、不安を抱いてしまったりする可能性があります。

「テレワークの就業管理」の課題解決方法①

イメージ図

それではこうした課題に対して、どうすれば解決できるのでしょうか。先に取り上げた3つの内容について、具体的な解決方法を見ていきます。
1) 社外でもきちんと仕事をしているか不安
テレワークならではの課題として、社員が社外にいるためきちんと働いているのかが把握できず、不安というケースもあるでしょう。解決策として、Webカメラを導入し、目の前で働いているかのようなライブ感を出したり、PCの操作ログを取ったりしている企業があります。また、パソコンの画面を自動でキャプチャ取得することで、離れた場所でも就業状況がチェックできるシステムもあります。長時間にわたって仕事が進んでいない、あるいはパソコンが閉じられているといった場合には、すぐに連絡をとって状況を確認することが可能というものです。
2)労働時間を管理しづらい
テレワークの場合、労働時間を管理しづらいとは言っても、社内にいたところで管理者が常に社員の姿を見ている訳ではありません。テレワークだからこそ柔軟な働き方を認め合うルールを作ってみてはいかがでしょうか?介護や子育てをしながら仕事をして、断片的に働いている方もいます。ただ、導入後実際に計測したところ、労働時間は変わらなかったということもあるかもしれません。そのような場合もありますので、不公平感をなくすために、社内・社外どちらで働く人でも業務時間をきちんと計測することは必要です。このように、オンラインで就業状況を確認し、各作業に要した時間を記録、その結果をレポートとして通知することで、テレワークでも実際にどれだけの時間働いているのかを明確に管理することができます。

「テレワークの就業管理」の課題解決方法②

3)上司や周りからの評価が気になる
テレワークよりも社内で働いている方が、上司や周りからの評価を得やすいのではないかと思われてしまうことがまだまだ一般的かもしれません。やはり定量評価・定性評価という軸を考えますと、定性評価が得にくいケースもあるでしょう。その場に長時間一緒にいることが評価ではなく、仕事の生産性を評価として考えるよう、企業文化を変えていくことが必要かもしれません。 ただ一方で、周囲からの評価を得るためには、コミュニケーションは欠かせない方法です。 例えば、Skype for Businessを活用することも一つの方法です。映像や音声、あるいはパソコン画面を遠隔で共有できるため、仕事に対するフィードバック等も随時可能です。そのため、テレワークでも高いモチベーションを維持しながら就業することができるでしょう。

まとめ

働き方の多様化に伴い注目されているテレワーク。人材確保、あるいは社員の満足度向上などの面から、その導入は大きな効果が期待できます。しかしその反面、従来の就業管理では行き届かない部分が多く、体制の見直しや企業文化の改革が求められることとなるでしょう。テレワークでも働きやすく、そして社員のパフォーマンスを引き出せるような就業管理方法の検討が必要です。 今回取り上げたSkype for Businessをはじめ、テレワークの勤務状況を見える化するソリューションが存在します。課題とその原因を明確化し、自社にマッチしたサービスを使いこなすことでこそ、スムーズなテレワーク導入が実現できます。

連載目次