ニュースリリース

　株式会社日立ソリューションズ(本社：東京都品川区、取締役社長：林 雅博／以下、日立ソリューションズ)は、課金情報や充電器を管理し、遠隔監視などを実現するクラウド型EV充電インフラ管理システム「emforest/EV（エンフォレスト/イーブイ）」を、EV充電事業者※向けに12月12日から提供を開始します。本システムはクラウド型サービスによる提供と製品による提供を行います。

※EV充電サービスを提供する事業者

　現在、EVやプラグイン・ハイブリッドカー（以下、PHV）の量産が本格化し、2020年には約100～400万台の普及が予測されています（国土交通省試算）。EVとPHVの普及には充電器の整備拡大が不可欠であり、EV充電事業者が容易に参入でき、かつ事業の持続が可能な環境作りが課題となっています。
　日立ソリューションズがこのたび提供を開始するEV充電インフラ管理サービス「emforest/EV」は、商業施設や観光施設などのEV充電事業者に向け、充電器の利用状況や課金情報の管理、充電器の遠隔監視や遠隔保守、24時間対応のコールセンターなどEV充電インフラ管理に必要な機能を導入、構築から運用までクラウド型サービスにてワンストップで提供します。さらに、複数台の充電器に対応する充電管理端末ソフトウェアを搭載するなど、充電事業の規模に合わせた柔軟な構成を可能とすることでEV充電事業者の参入障壁を下げ、事業拡大にも対応しています。また、自社でEV充電インフラを運用したい事業者には製品による提供を行います。
　当社では、2011年2月より株式会社エー・イー・シー（本社：沖縄県那覇市、代表取締役社長：國場 幸一）が沖縄本島全域で展開する充電器整備事業にEV充電インフラ管理サービスを提供しており、本格商用レベルでの稼動実績を基に、高い信頼性と拡張性を持ったサービスと製品を開発しました。

１． EV充電インフラ運用に必要な業務をワンストップで提供

　利用者認証・課金・決済・運用保守など、EV充電インフラ事業に必要な業務機能をワンストップで提供します。また、決済機能では汎用性の高いFeliCa（Edy / Suica）、クレジットカード決済, コンビニ決済などのカスタマイズも可能です。さらに、地域内の自然エネルギー発電も含めた電力供給側と利用者を連携するCEMS（地域エネルギー管理システム）との接続により、地域の電力需要に応じたEV充電器の制御や自然エネルギー利用に応じて値引きするインセンティブ提供などが可能です。

【クラウド型EV充電インフラ管理サービス「emforest/EV」の提供する機能】

２． 拡張性により、事業拡大に容易に対応

　本サービスは、当社のクラウドサービス「SecureOnline」上に構築しており、初期投資を軽減しつつ柔軟な事業拡大が可能です。また、通常１台の充電器に１本必要となる充電管理端末ソフトウェアを、複数台の充電器に対応させるなど、充電事業の規模に合わせた柔軟な構成にしています。

３． 遠隔サポートにより、EV充電事業者やEV充電器の利用者に安心を提供

　「emforest/EV」は、M2M(Machine to Machine)ソフトウェア基盤であるOSGiフレームワークを採用しています。これにより、クラウドから遠隔操作で充電管理端末のソフトウェアのサービス機能を追加/更新できます。また、各EV充電器の設置場所へ保守員が出向くことなく、充電器の診断、障害復旧、結果メール通知などを提供するため、将来のEV充電インフラのサービス追加や改良、仕様変更などに有効です。
　さらに、24時間対応のコールセンターにより、EV充電器の使用で困った際など、オペレーターがEV充電器に関する利用者の質問に即時対応します。