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リードスコアリングとは?メリットややり方、注意点を解説

2024年4月11日

効率的に営業活動を進めるためには、成約見込みの高い顧客を取りこぼさず、成約見込みの低い顧客にコストをかけ過ぎないことが大切です。この営業活動の効率化を図るために行われるのが「リードスコアリング」という取り組みです。

この記事では、リードスコアリングの概要や取り組み方法、取り組み時の注意点などを解説します。

目次

  1. リードスコアリングとは
  2. リードスコアリングの重要性
    1. 営業とマーケティング担当の連携が強まる
    2. 持っているリストを効率良く活用できる
  3. リードスコアリングに求められる情報
    1. 外面的情報
    2. 内面的情報
    3. 行動情報
  4. リードスコアリングのメリット
    1. 効率良く営業活動ができる
    2. 営業とマーケティングの役割が最適化される
  5. リードスコアリングのやり方
    1. 見込み顧客を見つける
    2. スコアの高いリードを絞り込む
    3. 既存のリードでテスト的にスコアリングをする
    4. 新規のリードでスコアリングをする
    5. 効果検証をする
  6. リードスコアリングで気を付けること
    1. スコア付けの基準を統一する
    2. 複数の行動から総合的に判断する
    3. 無理に行動を点数化しない
    4. PDCAを回す
  7. Account Engagement(旧Pardot)でより正確なリードスコアリングを

リードスコアリングとは

リードスコアリングとは、抱えている見込み顧客(リード)に対し、見込み顧客の属性や行動をもとに購買意欲をスコア付けする取り組みです。例えば、顧客の所属業界、業種や役職、立場といった属性、また資料請求やWebサイトへの訪問回数、滞在時間といった行動をもとに、それぞれポイントをつけてスコアリングを行います。

リードスコアリングの重要性

リードスコアリングが重要な理由は以下の2つのポイントにあります。

営業とマーケティング担当の連携が強まる

リードスコアリングによって営業担当とマーケティング担当で共通のリード定義を作れば、連携の強化につながります。

共通のリード定義がないと、営業担当は「マーケティング担当が獲得したリードの質が悪い」、マーケティング担当は「営業担当はリードの文句ばかり言ってくる」といった対立が生まれやすくなります。リードスコアリングを行えば、共通定義にもとづくリードの質を客観的に示すことができるため、このような対立の防止につながります。結果として営業とマーケティングの連携が強まり、成約に向けた協働を行いやすくなるでしょう。

持っているリストを効率良く活用できる

リードスコアリングは、購買意欲の高いリードを確認するだけでなく、購買意欲の低いリードの可視化にもつながります。購買意欲の低いリードを可視化できれば、それに対応したアクションを行いやすくなります。

例えば、セミナーに参加した後も購買行動を起こさないリードに対してアプローチをし続けても、成約に至る可能性は低いでしょう。しかし、購買行動を起こさない理由を、製品の効果を十分に感じられていないのかもしれない、顧客の環境に製品がマッチしていないのかもしれないなどと仮説を立て、ナーチャリングや別製品へのリード転換を行えば、成約につながる可能性はあります。

得られたビジネスチャンスを最大限活用する意味でも、リードスコアリングは重要な取り組みなのです。

リードスコアリングに求められる情報

では、リードスコアリングを行うためには具体的にどのような情報を集めればよいのでしょうか。その切り口としては、顧客の外面的情報(属性)、内面的情報(興味)、行動情報(活性度)の3つがあります。

外面的情報

リードの所属業界や業種、規模、役職などの属性が自社のターゲットとマッチしているかを判断しスコアリングします。例えば、リードの業界が自社のターゲットとマッチしていれば+20点、決裁権を持つ役職者であればさらに+10点といったように要素ごとにスコアリングします。外面的情報は比較的入手しやすいため、リードを獲得した時点である程度のスコアリングができる点がメリットです。

内面的情報

ホワイトペーパーのダウンロードや閲覧コンテンツを通して得られる顧客の興味・関心や、抱えている課題を把握しスコアリングします。例えば、社内の情報が分散することによるデメリットやその解決方法を紹介するコンテンツを閲覧した後に、社内情報を一元管理する製品のホワイトペーパーをダウンロードした場合は+10点といったように、リードが求めているものと製品がマッチした場合にスコアリングを行います。

内面的情報については、リードの行動によって一定程度の把握はできますが、現在導入しているサービスの不満点や抱えている課題など、細かい情報の把握にはコミュニケーションによる信頼関係の構築が必要となるため、情報の入手難易度は高くなるでしょう。

行動情報

顧客が行った行動をもとにスコアリングします。例えば、セミナーに参加した場合は+10点、Webサイトを訪問した場合は+5点といったようにスコアリングを行います。

行動情報でスコアリングする際には、活性度にも注意しましょう。同じスコアのリードでも、直近で行動を起こしているかどうかで成約可能性は異なります。

リードスコアリングのメリット

リードスコアリングを活用することで得られるメリットには以下の2つがあります。

効率良く営業活動ができる

リードスコアリングで購買意欲の高い、または低いリードを可視化できれば、購買意欲の高いリードには積極的なアプローチを、低いリードにはナーチャリングや別製品へのリード転換を、といったように、無駄な労力を割かずに効率的な営業活動が展開できます。顧客のニーズに合わせたアプローチができるため、顧客満足度の向上にもつながりやすいでしょう。

SalesforceのSales Cloudは、顧客・案件情報の一元管理やスムーズな情報共有、データの可視化により、営業活動の効率化に活用できます。

営業とマーケティングの役割が最適化される

リードスコアリングを行えば、スコアによって営業とマーケティングの役割が最適化されます。営業はスコアの高い層へのアプローチに集中できますし、マーケティングはスコアの低い層のスコア向上施策に取り組み、スコア向上後に営業に引き渡すことで、スコアの低い層の成約率アップにつなげられます。

各リードに対して営業とマーケティングの役割が重複することなく、適切にアプローチできるようになるでしょう。

リードスコアリングのやり方

具体的なリードスコアリングの進め方についても見ていきましょう。

見込み顧客を見つける

リードスコアリングを行うためには、まず見込み顧客の獲得が必要です。見込み顧客の獲得においてはリードジェネレーションの取り組みを行いましょう。

リードジェネレーションについては以下の記事で詳しく解説しています。

>リードジェネレーションとは?意味や手法、ナーチャリングとの違いについても解説

スコアの高いリードを絞り込む

スコアリングを行うにしても、最初から細かくスコア項目を設定するのは非効率です。苦労して設定したスコア項目が実用的でない場合、大幅なコストロスにつながってしまいます。まずはこれまでのノウハウで確度の高いリードを絞り込み、確度の高いリードをベースにスコア項目を検討しましょう。

既存のリードでテスト的にスコアリングをする

確度の高いリードをベースにスコア項目を作成したら、すでに動いているリードに対してテスト的にスコアリングを行ってみましょう。テストの結果によっては、思っていたよりもスコアが低い項目があるなど、作成したスコア項目と実情で異なる部分が見えてくる場合があります。既存のリードへのテストで確認できた情報をもとにスコア項目の修正を行いましょう。

新規のリードでスコアリングをする

続いて、新規のリードに対してスコアリングを行います。新規のリードでスコアリングするからこそ見えてくる問題点もあります。既存のリードでのテストと同様、問題点が見えてきたら再度ディスカッションを行い、問題解決を図りましょう。

効果検証をする

スコア項目が定まりリードスコアリングを運用した後も、効果検証は必ず行いましょう。スコアが高い顧客が実際に成約に結びついたかなど、スコアリングの基準と成約の相関性をチェックします。スコアリングの基準にズレがある場合には見直しを行い、スコアリングの精度を高めていきます。

リードスコアリングで気を付けること

リードスコアリングを行う際には、以下の点に注意しましょう。

スコア付けの基準を統一する

スコアリングの基準があいまいだと判断がブレてしまい、属人化する可能性があります。例えば、コンテンツを長時間閲覧しているといった項目を設定すると、長時間の判断が人によって異なるため、スコアリングにブレが生じます。長時間の定義を「◯分以上閲覧した人」などとスコアリングの基準を明確にすることで、人によって判断が異ならないようにしましょう。

また、製品やサービスによってスコアリングの最適解は異なります。スコアリングの基準については製品やサービスごとに部署横断的にディスカッションを行い検討するようにしましょう。

複数の行動から総合的に判断する

スコアの高いリードであっても、実際には成約につながらない場合もあります。スコアリングを行う際には複数の情報から総合的に判断しましょう。特に購買行動のタイミングには注意が必要です。BtoBにおいては手続きの兼ね合いもあり、購買の検討から購買までに時間がかかることもあります。購買行動のタイミングを意識していないと、過去の購買行動で高いスコアになっているのに時間が経過し現在では見込みが薄い、という状況が発生します。

無理に行動を点数化しない

リードスコアリングにおいては、必ずしもリードの行動すべてを点数化しなければいけないわけではありません。例えば、見積もり請求はその段階ですでに導入を検討するフェーズに入っています。スコアリングしてアプローチを検討するよりも、タイムリーに見積もりを出し、リードの予算や要望のフォローを行ったほうが、成約可能性は高くなるでしょう。どの行動に対してスコアリングを行うかは、自社内のプロセスにあわせて決定するのがおすすめです。

PDCAを回す

リードスコアリングの運用開始後も定期的に見直しを行い、改善をかけていきましょう。運用をしていく中で蓄積されたデータをもとにスコアリングの基準を見直せば、より精度の高いスコアリングを行えるようになります。PDCAサイクルを回しながら、期間を設けてレビューを行うなどの仕組みを作るとよいでしょう。

Account Engagement(旧Pardot)でより正確なリードスコアリングを

Account Engagement(旧Pardot)には、AIがWebサイト内の行動などから機械学習によって分析し、高い精度のリードの予測を行うスコアリング機能が備わっています。リードスコアリングを行う際、人がスコア項目を検討するのは労力がかかり、また精度の高いリードの予測を行えるようになるまでには時間がかかるでしょう。Account Engagement(旧Pardot)を導入すれば、スコアリングにかける手間や時間の短縮ができ、より本質的なプロセスに時間をかけられるようになります。

>Account Engagement(旧Pardot)の詳細はこちらでご確認ください

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記事のまとめ

リードスコアリングは、各リードの成約見込みをスコア化し営業活動を効率化する取り組みです。リードスコアリングに取り組めば、営業活動の効率化に加え、営業とマーケティングの連携強化やビジネスチャンスの最大化につながります。

しかし、リードスコアリングには、リードの属性・課題・行動などをベースにした総合的な判断が必要です。スコア項目の設定や計算が煩雑になりやすいため、正確でスピード感のあるリードスコアリングを実現したい場合にはスコアリング機能が備わったSalesforce製品を導入をおすすめします。

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