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IT資産管理の課題を解決。ServiceNowで進める業務改革ロードマップ

2025年10月21日

PCやサーバーといったハードウェアや、OSやアプリケーションといったソフトウェア、またそれらのライセンスなどを「IT資産」と呼びます。これらのIT資産を適切に管理しておかないと、無駄な資産の増加によるコストの増大や、古いままのソフトウェアを狙ったサイバー攻撃といったトラブルの原因となり、情報漏洩などの重大なインシデントにつながりかねません。IT資産の適切な管理は、企業の安定運営や成長において欠かせない、大切な業務なのです。

しかし、経営層や経営企画、DX推進部門がその重要性を理解していない、情報システム部門の人材が不足しているといった理由でIT資産管理が進まないという企業も多いのではないでしょうか。また、ExcelなどでIT資産の管理台帳を作成しているものの、情報システム担当者の負担になっている、IT資産の増加や担当者の異動などで台帳の更新が滞ってしまいがち、といった悩みもよくお聞きします。

この記事では、IT資産管理が必要とされる背景やIT資産管理を進めるにあたっての課題、そして課題を解決するためのソリューションをご紹介します。IT資産管理ではなにを優先して取り組むべきなのか、そもそもIT資産管理とはなんなのかなど、それぞれの課題解決に役立つ内容となっています。ぜひ参考にしてみてください。

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資産情報の見える化から始める
資産管理の効率化

IT運用の統合管理による
ガバナンス強化とDX推進

目次

  1. IT資産管理とは


    1-1.IT環境の複雑性の増大


    1-2.セキュリティリスクの増大


    1-3.データの重要性の増大


    1-4.担当者の負担の増大

  2. IT資産管理における課題


    2-1.課題1:IT資産の全体把握


    2-2.課題2:IT資産の更新維持


    2-3.課題3:IT資産の有効活用


    2-4.対策:IT資産管理の自動化・高度化ツールの導入

  3. IT資産管理の課題解決ロードマップ


    3-1.STEP1、全体把握:IT資産情報の一元管理


    3-2.STEP2、更新維持:IT資産管理の効率化


    3-3.STEP3、有効活用:IT資産管理の高度化


    3-4.*ポイント:構成管理とは

  4. 日立ソリューションズ×ServiceNowが生み出す価値

IT資産管理とは

IT資産管理とは、PCやサーバー、ソフトウェアなど、企業内のIT資産の状況を正確に把握・管理する業務のことです。クラウドサービスやライセンスなどもIT資産に含まれます。適切なIT資産管理は、コスト削減やセキュリティ対策、コンプライアンスの強化など、企業の競争力につながります。

近年、以下に示すような背景から適切なIT資産管理の重要性はますます高まっています。

IT環境の複雑性の増大

クラウドサービスの浸透に伴うSaaSの導入や、リモートワークの普及に伴うタブレットやスマートフォンといったさまざまなデバイスの利用、頻繁なソフトウェアのバージョンアップ、規格やライセンスのグローバル対応など、管理すべきIT資産の対象が増加、多様化しています。企業規模が大きくなるほどその傾向は強くなります。

セキュリティリスクの増大

企業に対するサイバー攻撃は年々増加しています。ランサムウェアやマルウェアは管理が行き届いていない端末やサーバーの脆弱性を狙ってきます。また万が一インシデントが発生した際に、IT資産が把握できていないと影響する範囲を特定できず、社内のみならず顧客や取引先といったステークホルダーに対しても重大な損害を与える結果につながりかねません。

データの重要性の増大

監視や管理で得られたデータを活用して、システムや運用の改善につなげる業務です。たとえばサーバーの容量不足を予測して事前に増強するための計画を立てたり、セキュリティのログを調べて危険な動きがなかったかを分析したりします。システムの運用維持だけでなく、改善を進める土台となります。

これら3つの業務を組み合わせることで、IT運用管理は単なるIT資産の維持管理業務ではなく、企業のDX戦略を支える業務として機能するのです。

担当者の負担の増大

IT資産管理のタスクが増えたり複雑になったりすることで、情報システム担当者の負担はますます増大してしまいます。IT資産管理に追われた結果、本来取り組むべきインフラ整備やシステム開発といった業務にも影響が出かねませんし、彼らのモチベーション低下にもつながる可能性があります。優秀な人材を確保し、EX(Employee Experience:従業員体験)を向上するためにも、担当者への負担の少ないIT資産管理の体制を整えることが大切です。

資産情報の見える化から始める資産管理の効率化

2025年9月
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IT資産管理における課題

前章で示したように、適切なIT資産管理は企業活動において非常に重要です。しかし、IT資産管理を強化しようとする際には、いくつかの課題を解決する必要があります。

課題1:IT資産の全体把握

長年の運用の間に管理すべきIT資産が増えて、IT部門、部署、場合によっては個人で管理するIT資産が混在。また端末の数は管理できていても個別のバージョンやライセンスの状況は把握できていないなど、全体の把握が難しくなっています。

課題2:IT資産の更新維持

IT資産情報を一元管理できている場合でも、PC、サーバー、スマートフォンといったIT資産のカテゴリーによって、調達から廃棄までのライフサイクルが異なるため、利用状況の更新が間に合わなかったり、漏れたりしてしまう場合があります。

課題3:IT資産の有効活用

IT資産、特にソフトウェアは製品ごとにライセンス契約の形態が異なるため、個別で情報を管理するのは困難です。ソフトウェアの余剰や超過がリアルタイムで検知できずに無駄なコストがかかる場合も多く、契約上のトラブルに発展することもあります。

これらの課題を解決するためには、全社的なIT資産管理体制の構築が必要です。しかし組織の規模が大きく、対象となるIT資産が多種多様になると、Excelなど人手を介する管理ではITシステム部門の担当者や一般従業員の負担が増すばかりで、抜けや漏れも生じやすくなってしまいます。

属人化や人的ミスを予防して従業員のEX(Employee Experience:従業員体験)を向上させるためにも、セキュリティリスクを低減してIT資産を有効活用するためにも、IT資産管理の自動化と高度化を推進する検討が重要です。

対策:IT資産管理の自動化・高度化ツールの導入

そこで注目したいのが「IT資産管理ツール」の導入です。企業の業務プロセスを効率化・自動化するDXプラットフォーム「ServiceNow」の「IT資産管理ソリューション」を活用すれば、簡単に自社に適したIT資産管理を実現できます。またServiceNowを導入することで、課題ごとに段階を踏みながら解決を図ることができます。そのロードマップを次章「IT資産管理の課題解決ロードマップ」でご説明します。

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IT資産管理の課題解決ロードマップ

IT資産管理の自動化・高度化は、最初からすべての課題を解決しようとするとコストやユーザーの負担が過大になってしまうため、各課題を段階的に解決する方法が有効です。ServiceNowを活用することで、課題解決のステップをスムースに進めることができます。

STEP1、全体把握:IT資産情報の一元管理

  • 資産情報の統合データベース化
  • 構成管理の自動化

まずはIT資産の情報を一元管理するための基盤構築と構成管理(*ポイント参照)の自動化を進めて、IT資産全体を把握しましょう。このステップで抜けや漏れがあると管理の精度が低くなってしまうため、着実に構築を進めることが重要です。

STEP2、更新維持:IT資産管理の効率化

  • 資産関連の申請データベースの自動更新
  • 複数の資産情報の一括更新

次は、情報更新の自動化を進めて、常にIT資産情報を更新維持できるようにしましょう。これまで手入力していた申請の自動化や複数の資産情報の一括更新が実現することで業務の手間を軽減にもつながり、ユーザー(従業員)のEX向上も見込めます。

STEP3、有効活用:IT資産管理の高度化

  • ソフトウェア資産の利用実態管理
  • 資産の問題やリスクの早期検知および適切なフォロー

最後のステップは高度化です。ソフトウェアの利用実態を分析して有効活用する、リスクを早期検知して適切なフォロー実施するといった施策を通して、IT資産から新たな価値を生み出していきます。

*ポイント:構成管理とは

構成管理とは、ハードウェアやソフトウェアなどの構成アイテム(CI:Configuration Item)に関する情報とそれぞれのCIの関係性を管理・改善する業務を指します。ITサービスの安定供給のためにも構成管理は欠かせません。

資産管理と構成管理とで重複する管理対象もありますが、資産管理が財務や経理処理の効率化を目的とするのに対して、構成管理はITサービスの効率化を目的として行われるものであり、構成管理の自動化は資産管理の最初のステップに位置づけられます。

資産管理
調達から処分までの資産(Asset)運用ライフサイクル全体の管理
例:ステータス、財務情報、廃棄情報など

構成管理
構成アイテム(CI)およびCI同士の関係性にまつわる情報の管理
例:シリアル番号、OS情報、CPU情報など

ServiceNowでは資産(Asset)と構成アイテム(CI)は分けて管理しており、両方の情報を関連づけてお互いの情報を補完することで、より安定したシステムの運用を実現します。

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日立ソリューションズ×ServiceNowが生み出す価値

日立ソリューションズでは、豊富なノウハウと知見に基づいて、現場の課題をふまえたご提案からServiceNowの導入、継続的な改善支援までをワンストップでご提供します。

IT資産管理においても、資産情報の統合データベース化から棚卸自動化、資産実態の可視化など、課題に合わせたServiceNow資産管理ソリューションの適切な活用方法をご提案します。IT資産情報の一元管理によってコスト抑制と業務効率化を実現し、本来業務の強化につなげるためにも、ぜひ日立ソリューションズのサービスをご活用ください。

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  • 資産情報の見える化から始める
    資産管理の効率化

    IT資産管理における課題のServiceNowでの段階的解決方法、日立ソリューションズによる導入事例および提供価値を纏めました。

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  • IT運用の統合管理による
    ガバナンス強化とDX推進

    IT運用における企業の課題に対し、ServiceNowプラットフォームを活用した解決策と効果を具体例とともに纏めました。

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