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ビジネスコラム

【専門家監修】ペーパーレス化のメリット・デメリット
~ペーパーレスによって生まれる企業価値とは?~

  • 記事公開日:

コロナ禍でリモートワークが進み、ペーパーレス化への流れも加速しています。企業を構成する「人・もの・金」の観点から、ペーパーレス化にはどんなメリットやデメリットがあるのか。多くの企業のデジタル化・業務効率化を進めてきたコンサルタントで公認会計士でもある小板橋良徳さんに解説いただきながら、ペーパーレス化がもたらす企業価値を考えていきます。

監修者

小板橋 良徳

株式会社 ビジネスブレイン太田昭和
アカウンティング・コンサル本部CPA室
マネージャー 公認会計士

小板橋 良徳

慶應義塾大学経済学部卒業後、会計事務所を経て、現職。内部統制構築・評価支援、IPO会社支援、新会計基準導入、電子帳簿保存対応、業務改善などの会計・業務コンサルティングを担当。

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加速するペーパーレス化は、早急に取り組むべきテーマ

ペーパーレス化をはじめとするデジタル化、業務効率化のニーズは年々高まっています。
国内市場では、少子高齢化による労働人口減が明らかであり、近い将来、どの企業でも社員数の減少、採用難易度の高まりが予想されています。少ない人数で仕事を進められる仕組みづくりは、いまや企業の重要課題といえます。ペーパーレス化は、業種や組織規模に関わらず、早急に取り組むべきテーマになっています。

ペーパーレス化が企業にもたらすメリット・デメリット

ペーパーレス化が企業にもたらすメリット・デメリット

ではペーパーレス化によって、企業にはどんなメリットが考えられるのでしょうか。
組織に欠かせない「人、もの、金」のほか、さまざまな観点から見ていきます。

【人】―さまざまな業務が改善され、生産性の向上につながる

紙の受け取りや準備、処理に関するあらゆる業務が削減され、そこに投じていた人材が、ほかの業務に集中できるようになります。

具体的な業務としては、

  • 配達されてきた書類の受け取り、整理、各部署への配布
  • 郵送業務
  • 会議資料の出力、整理、配布、差し替え対応

などがあげられます。
こうした細々とした対応が通常業務中に必要となれば、都度仕事が中断され非効率化につながります。また、会議資料などのペーパーレスが進めば、印刷時間などがすべてカットされ、実質的に締め切りを延ばすこともできます。その分、仕事の質向上を期待することもできるでしょう。

【もの】―印刷にかかる備品が不要になり、コスト削減が可能に

ペーパーレスにより、用紙そのもの、印刷時の消耗品(インクなど)、紙の書類に必須だった印紙、郵送のための備品が不要になります。

紙を保管する必要がなくなれば、倉庫やロッカーなど物理的なスペースの削減につながります。さらに、ペーパーレス化によりリモートワークが広がることで、原則1人1つだったデスクやロッカーも不要に。フリーアドレスにより、オフィスの縮小、地方拠点などの撤退にもつながるでしょう。

【金】―リモートが進めやすくなり、出張費や交通費が大幅カット

ペーパーレス化は、リモートワークの推進に大きく貢献します。上記に関連して、印紙代や切手代のコストカットにつながります。書類確認や出力のために出社する必要がなくなれば、その分の交通費もかかりません。

こうした実質的なコストカット以外に、ペーパーレス化によるリモートワークの推進は、移動時間を削減。そのまま人件費の削減につながります。
また、リモートワークによってWeb会議が広がれば、遠方への出張機会が減り、交通費や宿泊費の大幅な削減にもつながります。

【時間】―ペーパーレスが生み出す「時間」の価値

人、もの、金すべてに共通しているのが「時間の削減」というメリットです。ある企業の事例では、300件の契約書を処理するために最大で6時間かかっていたところ、ペーパーレスによって契約書のデータをデジタル化したことで、処理時間を30分に削減できました。
この他にも、業務の効率化によって年間13,000時間を削減した事例もあります。

また、リモートワークが可能になり移動時間がなくなれば、その分業務に充てられる時間が増えます。紙の書類決裁では、複数の部署を回って時間がかかっていたところも、即確認が可能になるでしょう。
ペーパーレスは「共有性」と「検索性」を高め、業務効率化をもたらします。

【共有性】―データを共有できることで、情報伝達の正確性が高まる

ペーパーレスにより、物理的な場を共有していなくても、同時期に複数のメンバーで同じ資料を見ることが可能になります。

紙の運用では資料を共有しにくいため、「部署ごとに似たような資料を作成している」というケースが頻発します。データ化により、「最新の正しい資料はこちら」と共有しやすく、各自が別々の資料を見ていて議論がかみ合わないなどの事態を避けることができます。
Web会議では同じ資料を画面表示して話すことができ、情報伝達の正確性も高まります。

【検索性】―書類を探す必要がなくなり、検索スピードが高まる

紙の運用で頻繁に生じる、「あの書類をどこにしまったか分からない」という事態。デスクの引き出しやロッカー、倉庫内の段ボールを一つひとつ確認して1日が終わってしまった…ということもあります。

ペーパーレスでは、検索スピードが圧倒的に高まります。バックアップも取りやすいため、紛失などの事態を予防することにもつながります。

ペーパーレス業務実現のステップ論

参考:ペーパーレス業務実現のステップ論(提供:株式会社ビジネスブレイン太田昭和)

ペーパーレス化導入の障壁、デメリット

良い面ばかりに感じられるペーパーレスですが、導入にあたりデメリットはあるのでしょうか。
導入への障壁としてあげられるのは、「紙の運用前提で業務が回っている」という慣習の問題と、初期投資が必要な点です。

「紙の方が読みやすい」という役員クラスの声が多くて導入が進まないケースや、システムの導入コストに経営陣が難色を示すケースもあります。

短期的なコストの観点では、文書管理システムやセキュリティ対策の強化、リモートワークに向けた社員へのPC・タブレット支給といった投資は必要です。すでに紙で保存しているものを、破棄するのではなくデータ化して保存したいとなれば、その進め方のルールづくり、実業務に充てる人的コストも必要です。

大きな組織になればなるほど、これまで保存している紙の量も膨大なため、移行業務の大変さをデメリットと感じる企業も多いでしょう。

ペーパーレスが企業にもたらす、さまざまな価値

ペーパーレスが企業にもたらす、さまざまな価値

ペーパーレスを進めるうえでは、短期的なIT設備投資などのデメリットに目を向けるのではなく、長期的な企業価値をとらえるべきだと考えます。
では、ペーパーレスによって、どんな企業価値が生まれるのでしょうか。一つは、働きやすい職場環境づくりが人材採用・活用につながる点。もう一つが企業ブランディングの向上です。

働きやすい職場環境づくりが人材採用・活用につながる

ペーパーレスが進まなければ、紙の書類を使って業務を行ったり、会議をしたりする必要が出てきます。その結果、リモートワークやWeb会議の運用が難しくなるため、結局は社員が出社しなければならなくなることもあります。

すると、子育てや介護などで100%出社が難しい人や、家族の転勤で引っ越ししなければならない人などは、仕事を続けられなくなってしまいます。

労働力不足が加速する中、人材の流出は企業競争力にとって大きな痛手です。どこにいても仕事ができ、必要な書類にアクセスできる環境があれば、遠方に住む人材の活用にもつながるでしょう。移動時間の削減から生産性が高まり、事業成長につながることで、優秀な人材に選ばれる組織にもなっていきます。

企業ブランディングの向上

持続可能な社会づくりへのニーズが高まる今、ペーパーレスへの取り組みを進めることは、企業の意識の高さを社内外に示すことにつながります。投資家や取引先、顧客などに向けて取り組み内容を発信することで、企業への評価が高まることが期待できます。

また、企業のSDGsへの取り組みは、投資や採用の観点からも重視されるようになっていますが、SDGsとの親和性が高いペーパーレスを進めることで、環境問題や地域社会への貢献などに高い関心を持つ学生などにもアピールすることができます。

(まとめ)ペーパーレスを推進することで企業価値は高まる

企業文化の見直しや初期投資が必要などの障壁はあるものの、コストカットや業務効率化だけでなく、働きやすい職場環境づくりや企業ブランディングの向上まで、ペーパーレスを推進していくことには多くのメリットがあり、不可欠であるといえます。

まずペーパーレス改革の第一歩として、自社の課題を洗い出したり、ルールを見直したりして、できることから始めていきましょう。

活文は「保存管理」「伝達共有」「価値創出」3つの力で企業のペーパーレス化を支援

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