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【おすすめ一挙紹介】オンラインでアイスブレイクを行うメリットや注意点を解説

【おすすめ一挙紹介】オンラインでアイスブレイクを行うメリットや注意点を解説

働き方改革によってテレワークが浸透し、それに伴ってオンラインで会議や研修をする機会が増えています。しかし、対面で人と接するときには自然と相手と話すことができていたのに対して、オンラインだとコミュニケーションに難しさを感じている方もいるのではないでしょうか。この問題の解決策のひとつになるのがアイスブレイクです。本コラムではオンラインで行うアイスブレイクについて、そのメリットや注意点、さらに具体的なアイスブレイクの方法を紹介します。

※本コラム記載の情報は2023年4月時点のものです。

オンラインでアイスブレイクを行うメリットとは?

アイスブレイクとは、主に初対面の人同士が集まったときに、緊張を解きほぐすために行う手法(ゲームやクイズ、雑談など)のことです。従来からビジネスの場でも、研修や面接のときに取り入れられてきた手法ですが、オンライン研修などは対面時に比べて、その場の空気を感じたり盛りあげたりするのが難しく、アイスブレイクが必要な場面が多くなるのです。
オンラインでアイスブレイクを行うメリットは4つあります。1つ目が「緊張を和らげることで、場が盛りあがる」、2つ目が「相互理解が深まり一体感を醸成する」、3つ目が「研修に利用するツールの使い方の確認・練習ができる」、4つ目が「意見や感想を言いやすい環境を作ることができる」です。それぞれについて、以下で詳しく解説します。

緊張を和らげることで、場が盛りあがる

対面時のコミュニケーションでは、相手の表情だけでなく体の動き、声のトーンなど、リアクションをダイレクトに感じとることができますが、オンラインの場合は画面を通して相手の顔を見ることになるので、どう感じているのかがつかみにくくなります。そのため互いに固くなってしまい、その場の緊張感につながってしまいます。
この緊張感を打破するために、アイスブレイクが有用です。催しの主旨とは異なるゲームやトークをすることで、まずは緊張を和らげて、本来の目的である研修や面接が円滑に実施できるようになるのです。

相互理解が深まり一体感を醸成する

アイスブレイクでは、ビジネスに直接関係のない事柄で盛りあがることが多く、お互いの私的な一面を見ることができます。仕事以外でどんなものに興味があって、どんな経験をしてきているのかを知ることで、共通点を見出せたり、相互理解が進んだりします。
前項でも述べたとおり、オンラインでの研修や面接はどうしてもギクシャクしがちですが、アイスブレイクで相互理解が進むとイベント参加者の中で一体感が生まれます。それによって、イベント自体の内容がより深く、充実したものになっていくというメリットがあります。

研修に利用するツールの使い方の確認・練習ができる

アイスブレイクを行うメリットとして、オンラインならではのものが1つあります。それはゲームやクイズを通して、ウェブ会議ツールやチャットツールなどの使い方を楽しく身につけることができるということです。そういったITツールは、初めて使う人にとって不安や緊張の要因になってしまいます。アイスブレイクをすることで気軽に学べて、研修や面接の前に不安要素を取り除くことができるのです。

意見や感想を言いやすい環境を作ることができる

アイスブレイクには「発言してもいい」という雰囲気を作れるというメリットがあります。場が盛りあがると、自ずと気分が高揚して会話が生まれやすくなります。また、アイスブレイクではほとんどの場合、誰もが一度は発言をする機会が回ってきます。一度でも発言をしておくと、いざ研修や面接が始まっても話しやすくなります。
また、相手の私的な部分を知ることで、その後のコミュニケーションのしやすさにつながるというのもポイントです。

オンラインでアイスブレイクを行うときの注意するポイント

全員が参加・発言できるものを選ぶ

アイスブレイク用にゲームなどを準備する際には、全員が参加できるものを選ぶようにしましょう。前項でも触れましたが、アイスブレイク中に全員に発言機会が与えられていることが、その後の発言にしやすさにつながるからです。また、一体感を醸成するという意味でも全員が参加できることが望ましいと言えます。

できるだけビデオをオンにする

上述したとおり、対面に比べてオンラインの場合は、相手から得られる情報が少なく、心情や考えを理解するのが難しくなります。限られた情報の中で、ビデオオフで顔すら見えなくなってしまうと、さらに理解するのが困難になってしまい、アイスブレイクとして機能しなくなる可能性があります。主催者はビデオをオンにして、参加者にもビデオをオンにしてもらえるよう促しましょう。また、自然とビデオがオンになるようなゲームを準備しておくというのも良い方法です。

使える機能をフル活用していく

オンラインならではのアイスブレイクを行うメリットとして「研修に利用するツールの使い方の確認・練習ができる」を挙げましたが、このメリットを生かすために、ツールの機能をフル活用したゲームなどを採用することをおすすめします。ウェブ会議ツールには、ただカメラ越しに会話するだけでなく、画面共有機能やチャット機能がついているものがあります。そういった機能をゲームの中で楽しみながら活用することで、ツール自体に慣れていくことができます。例としては、ホワイトボード機能がついているツールであれば、イラストを使ってコミュニケーションをしたり、バーチャルルームを分ける機能がついているものであれば、参加者を少人数のグループに分けてチーム対抗戦を行ったりといったことが可能です。

アイスブレイクをいくつか準備しておく

参加者が持っているデバイスや通信回線の状況によって、予定していたアイスブレイクが実施できなくなる可能性があるため、アイスブレイク用のゲームやクイズなどの企画は複数用意しておくようにしましょう。あまり盛りあがらなかった場合の代替手段にもなります。トラブル発生時に、主催者が臨機応変に対応できれば、参加者の一体感を強めることにもつながります。

事前準備がいらないもの・準備物が少ないものを選ぶ

事前準備が多くなると、参加するモチベーションが下がってしまうリスクがあります。また、準備すべき物が多いと用意するのを忘れる参加者が出てくる可能性も高くなります。そうなると参加者の足並みがそろわず、場を盛りあげるはずのアイスブレイクのせいで、逆に参加者の気持ちが離れていってしまいます。なるべく何も準備せずに参加できる企画を考えましょう。

オンラインでもできるアイスブレイクのおすすめ一覧

アイスブレイクにもいろいろな種類がありますが、ここではオンラインで実施できるものを全部で9つ紹介します。「自己紹介編」「ゲーム編」「トーク・ディスカッション編」の3タイプに分けています。
「自己紹介編」は文字どおり、自分のことを知ってもらうためのアイスブレイクです。初対面の人が多く、お互いを知るところから始めたいときに特におすすめです。「ゲーム編」は話すというよりも、少し手や体を動かすものをセレクトしています。参加者の緊張を解きほぐしたいとき、その場を盛りあげたいときに有効です。「トーク・ディスカッション編」は、会話をする中で一人ひとりのバックグラウンドや考え方が伝わるアイスブレイクです。顔見知りではあるものの、あまり付き合いがない人同士がより深く互いを知り、理解したいときに使えます。
では、具体的にどんなものがあるか見ていきましょう。

おすすめのアイスブレイク【自己紹介編】

意外な一面紹介

「実は私…」から始めて、相手が意外に思いそうなプロフィールを紹介する方法です。初対面の自己紹介では、定型的な事柄しか伝えずに終わってしまうことが多くありますが、意外な一面を伝えることで、印象に残りやすくなります。もし、相手が意外に思いそうなプロフィールが思い浮かばなくても、「実は私…」から始めるというルールにのっとれば問題ありません。それも含めてキャラクターが伝われば、アイスブレイクとして成立します。

テーマ別紹介

主催者が「好きなマンガ」「行ったことのある国」「家族」など、テーマを書いたサイコロを用意しておきます。主催者がサイコロを振り、それぞれの参加者は出た目のテーマに沿った自己紹介をしてもらいます。このアイスブレイクのメリットは、用意していた自己紹介ではなく、その場で考えて話してもらうことで本心に近い言葉が出てくることです。

他己紹介

2人1組になり、相手のことを紹介してもらうアイスブレイクです。まず主催者は参加者を複数のペアに分けて、ペアごとに別々のルームに入ってもらいます。参加者はペアになった相手からプロフィール情報をヒアリングします。ヒアリングの時間は5分を目安にしましょう。主催者は再度全参加者をひとつのルームに集めて、ペアごとに相手の紹介をしてもらいます。大人数で話す前に1対1で話す機会を作ることで、場慣れやウォーミングアップにもつながります。

おすすめのアイスブレイク【ゲーム編】

古今東西ゲーム

最初に決められたテーマに合う答えをリズムに合わせて順番に言っていくゲームです。定番の遊びでルールもシンプルなので、ゲームの説明を短時間で済ませることができます。また、全員が平等に発言する機会があるところも利点と言えます。通信環境によって多少のタイムラグが発生する可能性もありますが、それも含めて楽しめるでしょう。

借り物競争

借り物競争は、カードに書かれているものを誰かから借りてゴールをめざす競技で、小学校の運動会でやったことがある人もいるのではないでしょうか。その借り物競争を少しアレンジすることで、オンラインでも実施できます。ルールは簡単です。主催者が決めたテーマに沿ったアイテムを、参加者は自分の家の中から探して持ってくるだけ。持ってきたアイテムをそれぞれに紹介してもらうことで、コミュニケーションが生まれます。

絵しりとり

ウェブ会議ツールにはホワイトボード機能搭載されているものがあるので、それを活用して、絵でしりとりをしていきます。まずは参加するメンバー(5から10人程度)と順番を決めます。主催者は1番目の人だけに別のツールでお題を伝えます。1番目の人が指定されたお題の絵を描き、2番目以降の人は前の人が描いた絵を見て、しりとりになるように次の絵を描き、最後までしりとりができたら成功です。楽しみながらツールの使い方を学べるところがポイントです。

おすすめのアイスブレイク【トーク・ディスカッション編】

Good & New

Good & Newは、アメリカの教育学者ピーター・クライン氏が組織を活性化するために考えた手法です。24時間以内に起こった「Good=良かったこと」や「New=新しい発見」について、参加者一人ひとりが順番に話していきます。話す時間は1人1分以内で、話を聞き終えたら拍手をするというのがルールです。明るくポジティブな雰囲気を醸成することができるアイスブレイクです。

無人島に持っていく物

「もし無人島に自分だけが連れて行かれることになったとき、1つだけ好きなものを持っていけるとすれば何を持っていくか?」という質問に、参加者全員が1人ずつ答えを言っていきます。そして「なぜそれを持っていくのか?」「それなら○○のほうが良さそう」など、お互いに理由を聞き合いながらディスカッションします。独特な面白い答えをする人もいて、性格や発想力などを垣間見ることができます。

バーチャル背景トーク

ウェブ会議ツールには、背景画面を好きな画像に設定することができるものがあり、その機能を活用します。主催者は、「思い出の場所」「いまハマっているもの」といったテーマを参加者に事前に伝えておき、参加者はそのテーマにあった画像を用意しておきます。当日は、その場で参加者自身が背景画面を変更し、そのテーマについて話してもらいます。ツールの使い方を一緒に学べるアイスブレイクです。

【番外編】体を動かすアイスブレイク

体を動かすアイスブレイクとして、ストレッチをおすすめします。参加者がそれぞれ離れた場所にいても実施ができ、特別な準備をする必要がありません。特にオンライン研修の場合、参加者は長時間座ったまま、ずっと画面を見続けることになります。研修が始まる前にストレッチをすれば、腰痛や肩こりの予防になるほか、体がほぐれて集中力もアップします。

まとめ

アイスブレイクは参加者のためだけではなく、研修や面接を主催する企業にもメリットがあります。新卒採用のプロセスの中で、高校生や大学生の応募者を集めてグループワークを行う際、多くの応募者は緊張しているはずです。まずはアイスブレイクをすることで緊張を和らげ、応募者本来の力を発揮してもらうことは、企業にとってもメリットがあります。
また、本コラムで紹介したもの以外にも、「心理テスト」や「ジェスチャーゲーム」などさまざまなアイスブレイクがありますので、ぜひイベント内容や環境に合ったものを見つけてください。

※本コラム記載の情報は2023年4月時点のものです。

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